祖母の帯
Posted at 12/30 記事URL » 女将の日記 » コメント(0)» トラックバック(0)»
2年ほど前に天寿をまっとうして他界した、大好きだった祖母。その形見分けの際、この赤い帯をもらってきました。
年相応に地味な色の衣類の中で目についた赤い帯、祖母の若かりし日に使ったものだろうと思っていました。あちこちに虫食いを繕った跡があり、汚れも目立ちます。きっと日常使いの帯だったのかな、とあれこれ想像していました。

大好きな祖母の形見の帯
ある日、この帯を見た私の母が言うには「これは、おばあちゃんがおじいちゃんを迎えに行った時に身に付けていた帯」とのこと。祖父は終戦後、シベリア抑留で何年も帰宅しませんでした。その祖父がようやく帰ってくる日に身につけた帯は、きっと祖母のお気に入りだったのでしょう。
祖母は私の母が生まれてすぐに夫が出征し、厳しい姑のもとで、とても心細い思いであったことを晩年になって繰り返し孫の私に語っていました。
祖父母の仏壇に、もう長いこと手を合わせていません。新年となって松が明けたら一番に出かけたいと思っています。

